住宅ローンを組むとき、「できるだけ早く返したい」と「月々の支払いを抑えたい」のどちらを優先するかで迷う方も多いでしょう。
最近は50年ローンも登場し、どちらが得か判断するのが難しくなっています。
この記事では、金利・返済額・投資リターンの3つの観点から、35年ローンと50年ローンを比較し、どんな人にどちらが向いているのか解説します。
35年ローンと50年ローンの条件比較
| 項目 | 35年ローン | 50年ローン |
|---|---|---|
| 借入金額 | 5,000万円 | 5,000万円 |
| 金利 | 年1.0% | 年1.3% |
| 返済期間 | 35年 | 50年 |
| 投資利回り(仮定) | 年5% | 年5% |
※金利や投資利回りはあくまで例です。実際の条件によって結果は変わります。
比較のポイント
① 総返済額の違い
50年ローンは返済期間が長く金利もやや高いため、総返済額は35年ローンより大きくなります。
一方で、月々の返済は軽くなるので、家計の負担を抑えたい人にはメリットがあります。
② 投資を組み合わせた場合のシミュレーション
運用利回りを5%と仮定して、返済期間中に投資するパターンを比較しました。
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35年ローン
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返済期間中は投資なし
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完済後の15年間、月々約14.1万円(50年ローンの返済額と同額)を投資
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50年ローン
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最初から50年間、月々の差額約2.8万円(50年ローンの方が安い分)を投資
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文章だけではわかりにくいので表や図にするとより理解しやすくなります。
今回のシミュレーションでは、50年後の損益は
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35年ローン:約-2,155万円
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50年ローン:約608万円
となり、50年ローンの方が約2,700万円お得になる結果でした。
※条件や利回りによって結果は変わるので、実際にローンを組む際はシミュレーションすることをおすすめします。

住宅ローン選びで損をしないためのポイント
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総返済額だけで見れば35年ローンの方が有利
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差額を投資に回せるなら50年ローンの方がリターンが大きい可能性
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ローン選びは金利だけでなく、「差額をどう使うか」が重要
どんな人におすすめ?
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35年ローンが向いている人
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安定した収入があり、早期完済を目指したい人
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投資が苦手、または心配な人
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50年ローンが向いている人
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月々の支出を抑えつつ、差額を長期で投資できる人
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柔軟な家計管理ができる人
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まとめ
今回の試算はあくまで一例です。
実際には金利、物件価格、投資環境によって結果は変わります。迷っている方は、自分の条件でシミュレーションをして比較することが大切です。
住宅ローンは人生の大きな支出です。返済だけでなく、資金の使い方や将来の投資計画も踏まえて選ぶことが、損をしない選択につながります。
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